職場の上司が,村井純さんを紹介していた。日本の計算機科学者。彼がファウンダーのWIDEプロジェクトなるものがあるらしい。
WIDE
[左手に研究、右手に運用。社会基盤を両手で支えます。]とのこと。ふむふむ。
SFC-GC Video Material
これはSFCの「インターネット」という授業の最終回。村井さんにとっても最終講義なのかな。彼のQAが中心に。
なんでこのことをブログ記事に書いたかというと,彼の言葉で面白いなと思うものがあったから。
インターネットは"すのこ"のようなもの
すなわち人間が届かなかったものに届くようにするのがインフラとしてのコンピューターの役割だ,ということ。
「AはBのようなもの」って,国語で習う直喩ってやつで,レトリックの有名な手法。「彼女は天使のようだ」的な。
ほんでこういうのってAとBのわりかし意外な共通点を拾うから有効なわけで,「彼女は天使のようだ」ってのはなんとなく陳腐な感じ。
インターネットをつくった人である村井さんが,インターネットの本質を「ちょっとだけ届く範囲を増やすもの」と捉えているのが面白い。インターネットはもうその重要性を疑う人は誰もいなくて,すのこどころじゃないだろう,というのが直感的に思うことだけど,村井さんが言うから価値が出てくる比喩にも思える。
だからなんというか,レトリックをどう尽くすかということより,誰がそれを言うかという方が大事な場合もありそうだよね。
上に紹介した最終講義でも,色々含蓄ある言葉が多かった。お時間ある人はぜひ。