さんだーさんだ!(ブログ版)

旧「◯◯な英語教員に、おれはなる!!!!」 - 大学院を終え、2015年度より中高英語教員になりました。

ニヤッと

教員室の定位置で,A先生が寝ていた。
A先生が寝てるのをみるのは珍しいかも,と思いながら僕は自分の席へ戻る。
そこへ,A先生に提出物を出しに来た生徒B君が。
寝ている先生をみて,戸惑う。
B「どうしたらいいっすかね。」
僕「ね。教員室入り口から『A先生〜』って呼んでみればいいんじゃない。」
B「(笑)やってみます。」
教員室の外に出て,入るところから律儀にやり直すB君。
B「A先生いらっしゃいますかー。提出物を出しに来ました」
A先生,目を覚ます。なんか呼ばれたみたいだぞ,という顔。
僕「A先生,B君が呼んでます」
A「おぉ。どしたの」
B「提出物です」
A「はいはい」
一連のやり取りの後,B君が帰っていく。
僕とB君は,お互いの顔を見やり,にやっと笑う。

この共犯関係っぽい感じ,なんとも面白かったのでメモ。笑

「『体罰』に反対する声明」を読んで〜正/負の強化/弱化

[資料] 今あらためて読みたい、「体罰」がいけない理由 | あすこまっ!
この記事を読んで,そこに紹介されている,
「体罰」に反対する声明(pdf)
も読んだ,ふむふむ。

その中で,正の強化・正の弱化,負の強化・負の弱化,という術語が使われていたんだけど,ちょっと混乱したのでメモ。

  • 強化:ある行動(ここでは問題行動)を増やす
  • 弱化;ある行動を減らす
  • 正:ある刺激(それが嬉しいものでも嫌なものでも)が存在する/与える
  • 負:ある刺激が存在しない/取り除く

正が良いこと(問題行動が減るとか良い行動が増えるとか),負が悪いことと思い込んでしまったから混乱したんだな。


たとえば授業中騒ぐ,という「問題行動」を起こしている生徒がいたとして,
それを止めるための手法は,上の分類を使えば4つに分類できる。

強化 弱化
周りの生徒が笑ったり,構ってくれる(=(強化)刺激がある)ので,さらに騒ぐ(=強化) 先生に殴られる(=(嫌悪)刺激がある)ので,大人しくなる(=弱化)
先生に注意されない(=(嫌悪)刺激)がないので,さらに騒ぐ(=強化) 誰にも相手にされない(=(強化)刺激がない)ので,大人しくなる(=弱化)


嫌悪刺激のことを,上の声明中では特に体罰を念頭に置いて「苦痛刺激」と表現しています。
そして,苦痛刺激を用いた「正の弱化」を体罰とみなし,これに反対しています*1

より望ましい方法として,なぜその問題行動が続くのか,言い換えれば,その問題行動を「強化」している刺激は何なのかを分析し(=「機能分析」),その刺激を取り除く(=「消去」)方法が紹介されています。

教育的、倫理的に、最も望ましいのは「正の強化」にもとづいた手続きであり、その次が、倫理的に問題がなければ「負の弱化 (反応コスト法など)」ということになります。強い苦痛刺激を用いた「正の弱化」や「負の強化」の手続きを使わなくても、望ましくない行動を副次的な作用を生じさせないで減少させることは可能なのです。(上述声明p.6)

上の引用中の「正の強化」は,問題行動の代替となる望ましい行動を増やそうとする介入のことです。
「負の弱化」として反応コスト法,タイムアウト法などが紹介されていますが,詳しくは別のページを参照するのがよさそう。たとえば ある行動の生起頻度を減少させる方法 など*2

*1:同じ正の弱化でも,たとえば,「水泳選手の横をプールサイドでコーチがついて歩きながら、選手が望ましくないフォームをするたびに棒の先で肩をタッチする」など,苦痛でない刺激を与えることで誤ったフォームを矯正する手法などが上述声明中では紹介されています。

*2:ううむ,この記事よりはるかに分かりやすい具体例と詳しい説明が…。笑

リスニングの勉強法

夏期講習もほぼ終わり。
今回自分の担当はリスニングということで,
大学入試の問題演習を多めに行なった。
終わった後,生徒からメールが来た。

今回の内容は自分には難しすぎた。
もっと低いレベルからでもリスニングの勉強をしたいが,
どんな教材でどう進めればいいか分からない,とのこと。

以下,彼への返信を適宜編集して,再掲。
いつか誰か別の生徒に似たような話をするかもだしね。


なかなか個別のレベルに合わせられず,申し訳ない。
今回は「大学入試のレベルを体感する」というのを
主目的にしたので,今の段階で完璧についてこられたら,
逆説的にその人にはこの講習は必要なかったとも言えます。笑

さて,質問にあったリスニングの勉強法ですが,
①一言一句しっかり聞く
②全体の流れが分かる程度に聞く
の2種類あるかと思います。

とはいえ最初から②ばかりやると①ができないままなので,
まずは①を練習してほしいと思います。

【目指すレベル】
文字を見ないで聞いて,頭の中に完全に英語を浮かべられる
&遅れずにそれが発音できる。くり返し練習しましょう。

【オススメ教材(の選び方)】
文構造が自分にとって複雑すぎないもの。
(ということで,「この一冊!」とは示しません)

【英語リスニング力の上達に使える】絶対に買っておくべき教材30選 | フィルポータル
たとえば↑のURLにはたくさんの教材が紹介されていますが,
リスニング系の書籍は,試聴できないので決め手が難しい。

その際ひとつ指針としては,
「文章を立ち読みしてみてスラスラ読めるレベル」です。
読んでもわからなかったら,聞いても厳しいですよね。
背伸びせず,スラスラ読めるレベルをやってみてください。


【注意点】
a. 音(のつながり)がわからないのか,
b. 頭の中ですぐ英単語に変換できないのか,
c. 変換できてもすぐ意味が取れないのか,段々分かってくると思います。

a.なら発音系の教材(『英語耳』とか)
b.なら単語力の問題
c.なら文法(?)の問題で弱点を重点的に補いましょう。
結局は知識×反応速度の問題です。

【その後】
スラスラ出てくる英文が増えてきたら,
上に書いた②の方の練習として,
今回扱った夏期講習で扱った教材群に
再挑戦してみてください。

高大連携・アクティブラーニング・基礎基本

使い古されたネタで,きっと語り尽くされつつ在るネタだとは思うけど,それでもやっぱり大事だし,むつかしい。

昨日は,1日に3つもワクワクすることがあった*1


ワクワクの2つめは,高大連携というテーマでシンポジウムに参加してきたこと。
うちの高校が去年のイベントで提携させていただいた大学は,今年,別の高校と組んでプロジェクトを回したそうで。
その成果発表会があるというから観覧を申し込んだら,教授の方に,じゃあぜひ去年の様子を話してください,と。これが噂の無茶ぶりか…!!笑
とはいえ,昨年度ほぼ同じテーマでプレゼンしていたから,資料はあるし,時間をちょっと調整するだけで楽ちんでした。笑

今年のその高校の生徒たちの取り組みもとても面白くて,非常によかった。特に,仮説を立てて問いに対峙して,その仮説が棄却されて,さあどうしよう,という辺り。お仕着せの感じでなく,本物感があってよい。

そしてそのシンポジウムのふり返りにて。高大連携を,高校生・高校の先生・高校生メンターの大学院生・大学教授の立場から議論。引き続きとても面白い。

高校生として得られたのは,問いを立てては試し,立てては試し,という大学での学びに触れて,自分の強み弱みを知って,大学院生と自分を比べて足りないことを知る,というあたりか。
そこから「だから学校の普段の勉強もがんばります」にいければ万々歳なんだろうけれど,残念ながらそういう感想は聞かれなかった。笑
大学側からすると,いかにして自分で自分をモチベートできる人材を育てられるかがいろんな意味で重要になってきていて,高校生を相手にすることで,そのヒントが得られるかも,ということみたい。大学の人,学ぶよね〜*2

そしてその高校の先生もまとめとして「こうした探求的な学習で成長していく生徒をみると,授業中にやってみたい気持ちもするものの,学習指導要領であるとか大学受験であるとかを考えると,やはり先に進まなければいけないという部分もある。」とおっしゃっていた。それは本当にそうなんだよな。
でも生徒の中には,「大学院生のようにソフトを使いこなせない」とか「英語でのインタビューを友だちに任せてしまった。自分も英語力を伸ばしていって,次は自分もしっかりインタビューできるようになりたい」とか,普段の学習に活かせる芽のようなものは出てきているような気がしつつ,普段の学校での学習が,それを引き受けられるものになっているのか。…もちろん,ここは大いなる反語なわけだけど。


「ああいう応用的なことをやる前に、しっかりと基礎力を」とか「高校の間は基礎力が最も必要で、応用はその後でよい」とかいう意見には違和感がある。
今回のような「応用的な」プログラムに参加する前段階として必要な基礎力は何で、参加した後に学校に「戻って」学ぶべきはなんなのか。分かりそうで,ううむ,まだまだ分かっていないなあ。

最後に教授が会全体のまとめとしておっしゃっていた「筋トレ」という話が印象的だった。
つまり,高校での勉強は,もちろん筋トレとしてはいいけど,それを使って何がしたいの,というところがあまりに希薄なのではないか,と。英語なら,4択穴埋めには強くなっても,楽しくディスカッションする力はまた別物だろう,と。
そして自分の脳裏に浮かんだのは,『刃牙』シリーズ*3でおなじみの鎬紅葉。
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ね。筋トレだけを自己目的として,や,もちろんそれ自体が目的としてボディビルがしたいならいいのだけど,倒したい敵を倒す/越えたい壁を越えるための筋肉じゃないのか,と。
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↑で言われるような「窓ガラス一枚磨いただけで息切れをおこしちまう」筋肉じゃあね,と。

thunder0512.hatenablog.com
昔上の記事で書いたような,必要性を感じたタイミングと,そこに向けた練習とが絡み合うようなカリキュラム*4,どこまでできるんだろう。

いつも以上に結論がない,と思ったけど,最近こんな話ばっかだな。

♪うやむや むやむやむや もやもやとめて*5

*1:こういう日は寝つかれなくて,ついブログを書いたりしてしまう。それで翌朝困ったりするんです。

*2:言うよね〜のテンションで。古いのか,これ。笑

*3:武蔵編はどうなっていくんだろう。。笑

*4:他にもっといい言葉もありそうな気がするけど。。

*5:一青窈「うやむや」 この「歌詞に語らせる」の,いいな。笑

英作文テーマの貧弱さ

生徒に英作文の添削を頼まれた。

家庭におけるテレビの良い面と悪い面について,自分の考えとその理由を述べる。80-100語程度

彼の作文自体は特に問題なく書けているんだけど,このテーマにもやっとしてしまった。
前の段落で良い面について書いた,その舌の根も乾かぬうちに,次に悪い面を列挙する。しかも,自分の考えもともに。うーん。

たとえば新聞等で中立的な書き方が求められている場合,Aさんはこう言って賛成していて,Bさんはこう言って反対しています,的な書き方をすることはあるだろう。
でも,自分の考えを書きながら,良い面と悪い面を併記して終わる文章って,なんか変じゃない?

そう思って同僚の国語の先生に聞いてみたら,たしかに変だね,と。国語の小論文でこんなことあります?と聞いたら,そんな浅いテーマはないよね,と一蹴。
チーン,と思ってしまいましたとさ。

良い面について述べた後で, “Yet TV might be harmful when parents recklessly use it as a baby-sitter. For example…”なんて書いたら,どうなんだろう。そっちの方が,自分としては良い面が多いと考えるけど,悪い使い方もあるから注意しましょうね,という筆者の立場が見えて,より良い文章な気がするのだけど。

夏休み中は,フォームを作っておいて生徒の英作文を送ってもらって,web添削なんてのをやってみようかな。
自分が高3の時も,先生がやってくれて,かなり役に立った気がするし*1

*1:明らかに,試験が迫ってくるとじゃんじゃん英作文が送られてきて自分の首を絞めるという諸刃の剣でもある。笑

プログラミング教育の目標

昨日はお休みだったけれど,とてもワクワクする1日だった。
そんな中で,専門家の人とプログラミング教育の話をした。知らない固有名詞がバンバン出てきて,いやはや不勉強である。
プログラミング教育の目的的なところを理解していなかったなーと思ったのでメモ。

後輩のアプリ制作者と話をしていた時,これからやろうとしているプログラミング教育はうまくいかないだろうと言っていた。その理由は,先生のコントロール下に置こうとするからだ,という。つまりプログラミングに習熟した生徒が範囲を逸脱してハッキング的なところに手を出した場合,もちろんそれが法に触れることであればしっかり止める必要がある。が,それ以外で授業範囲を逸脱して様々なことができるようになったとしたら,それは止めるべきじゃないよね,と。一緒になって「おーいいねーやったれやったれ」と楽しめる先生がどれくらいいるか。なかなかねー。
あと,プログラミングをやってく中で大切なのはレジリエンスというか,動かねえ!なんだこのエラーコード!よしググろう!英語だ!ふむふむ!これを入れりゃいいのか!よっしゃー!的なことをくり返せるか。

ということでプログラミング教育といえば,当然そういったことを含んだものだろうし,小学校では簡略化した言語を使うにしても,if文や変数や配列などのプログラミングの基礎的な概念は教えるものだと思っていた。
だから(?)SCRATCHの名前は聞いていたし,なんとなくこういうのを使うんだろうなと思っていた。

しかし昨日,Viscuitというのを聞いた。みせてもらったけど,非常に直感的な操作で画が動く。簡単だけど,簡単すぎない?というのが最初の感想。しかしその方いわく,「これもプログラミング教育なんです」と。
レジリエンス的な部分は,まずモノが面白くないと子どもはノッてこないし,このViscuitでもかなりのことはできるようになる,とのこと。変数はないけれど,工夫次第でそれを実装してしまう子どももいるとか。

ちょっといじってみようっと。

その他,プログラミング教育においては,まず機材がきちんと動く/動かせるというオペレーションの準備→そのアプリの操作ができる→そのアプリをつかって身につけさせたい能力が身につく,といういくつもの段階があることもわかった。

2つの変数

生徒から質問を受けた。以下の文の意味がいまいち取れない,と言う。

① I cannot imagine how anyone can expect Sue to be easy to convince.

僕:expect A to be Bは大丈夫?
生徒:「AをBと考える/予想する」だから,スーを説得しやすい人だと考える。
僕:そうそう。じゃあどこが分からない?
などなど聞いていくと,cannot imagine how anyone辺りっぽい。
howとanyoneが絡んでるから説明しづらいな…と思いながら,
最後には「おぉ!わかった!」と納得してもらえたので,その説明を再構成。



まず上で見た,expectの内容をXと置く。
この文は,howの部分とanyoneの部分が,いわば2つの変数のように絡んでいるので分かりづらい。
まず,主語をIと固定しよう。

①' I cannot imagine how I can expect [Sue to be easy to convince].
[]の中がX。

これなら,「私がXと考えられる方法が想像できない」となるだろう。
もう少しわかりやすくすると,「私がどうやったらXと考えられるか,想像もできない」

このhow=方法がまだ分かりづらいかもしれない。
つまり,「スーは泣き落としで簡単に説得できる」とか,
「スーは金で釣れば簡単に説得できる」とかの,
「泣き落とし」「金で釣る」がここのhowに当たる。

変数その1は,このhowの部分。色々な方法があり得るけれど,
この方法なら,スーを説得するのは簡単だと考えられる,というような方法=howを,
想像すらできない,ということだろう。

これがわかった上で,anyoneを変数2としてIに代入する*1

つまり,①'では,私がそうした方法を想像できない,という話だったが,
①では,anyoneが主語,つまり私だけでなく,誰が考えても,そうした方法[X]を考えつくことはできない,と言うのだ。


最後に,訳せと言われたら。うーん難しいな。

誰がどうやったら,スーを説得しやすいだなんて考えられるだろう。私には想像もつかない。

みたいな感じかな*2。本来は一文にすべきだとは思うのだけど。うーむ。

ちなみに①でググると,canがcouldになっている文もあるみたい。
なんでcanじゃなくてcouldなんですか,というのは,また厄介な論点ですよね。
仮定法的に考えてもいいのかな?より丁寧に?より距離を取って?コミットしてない感じで?ううむ,ううむ。

*1:それっぽい物言い。笑 最近ディープラーニングを勉強しはじめ て,行列やら微分やらを勉強したいなと,取り急ぎ『数学ガール』を借りたのです。

*2:漢字仮名,と出てきた。笑