さんだーさんだ!(ブログ版)

2015年度より中高英語教員になりました。2020年度開校の幼小中混在校で働いています。

教育の歴史(コテンラジオ)⑤愛が生まれた日 ~中世ヨーロッパの教育によって「発見」された子どもたち~

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最近このポッドキャストをよく聞いている。歴史は詳しくないけど,深く学んだ人たちの話を聞くことで「面白いな~」と興味がわく。
そして,最近「教育」をテーマにシリーズが始まった。
もうすぐ終わっちゃうのかな?と思うのだけど,めっちゃ面白かったので,メモしていきたいと思います。

#201 愛が生まれた日 〜中世ヨーロッパの教育によって「発見」された子どもたち〜【COTEN RADIO】 by 歴史を面白く学ぶコテンラジオ (COTEN RADIO) • A podcast on Anchor

  • 子どもという概念が,中世ヨーロッパにはなかった。今のように血族関係でつながりを感じていなかった。当時は,父を中心に,その仕事への参加度に応じて関心を寄せられたようだ。
  • 血がつながっていても,機能でしか見られていなかった。キリスト教で禁止されていたものの,(役に立たない子どもは)間引きもされていたようだ。
  • 半分以上は亡くなってしまう,という事情もあったようだ。
    • 吉本興業の例が面白かった。バンバン入ってきてバンバンやめて,「君面白いね」という少数の有望な人に投資する。笑
    • 絵画に登場する子どもも,縮尺がおかしかった(小さい大人,のように描かれている:よく観察される存在ではなかった)。
    • 日本も間引き・中絶は江戸時代まで普通にされていた模様。
  • 子育てを生業としている貧しい人に預けられて,死んだら死んだで仕方ない,という感じ。
    • 動いたら邪魔だから,赤ちゃんをぐるぐる巻きにして壁につるしていたらしい。すご!
  • 徒弟修業が大学という教育に代わって(わりと上流階級の話とのこと),子どもへの眼差しも変わった。
    • 当時の「大学」は,今と異なり,8-9歳の子どもたちも行っていたらしい。その年齢の子どもたちを集めるという現象が生まれ,その年代の「社会」として認識される。
  • つまり,子どもに対して見返りのない投資を行うことになった,ということ。
    • 大学に行って,出世してくれたらいいな,という願いがあったようだ。
    • これにより,子どもの人数が減り,大切に育てるようになった。見返りのない投資を行うには,愛情がないとやっていけない。
    • この時期の子どもの親への手紙の中に「愛しい母へ」のような文言が出るようになったとのこと。へーっ!
    • 死亡率が高いから,愛情をいちいち注いでいたら心を病んでしまっただろう,という指摘も。たしかに…。
  • 一人あたりの個体が生む子どもの数が減っているということは,「違う種族になってきている」とも言えるのでは,ということも言われていた。なるほどね。
  • 平均寿命が延びたことも原因では。すぐ死ぬと思っていたら,愛情を注ぎづらい。
  • また,こうした子どもという概念の発見には,ルソーらの啓蒙思想も影響しているだろう。人文主義エラスムスなど)も。古代ギリシアの学問を勉強し始めた人たちが,必ずしもキリスト教的ものの見方だけではない,という潮流が生まれたことも一因。