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最近このポッドキャストをよく聞いている。歴史は詳しくないけど,深く学んだ人たちの話を聞くことで「面白いな~」と興味がわく。
そして,最近「教育」をテーマにシリーズが始まった。
もうすぐ終わっちゃうのかな?と思うのだけど,めっちゃ面白かったので,メモしていきたいと思います。
- 今回は大学!12世紀後半から13世紀後半。人の集まりのことを「大学」と呼んだ。コミュニティであり,建物も当初は持っていなかった。12世紀後半から,職業としての知識人が現れた。知識人であるだけでお金がもらえるようになった。社会が豊かになったことが一因。
- 教会権力,政治権力,皇帝権力などさまざまな権力との交渉で,自治権などを獲得していった。
- 都市単位での生活が基本となる中で,商人や修道士は都市間を移動。メディアとなっていく。知識がたまっていく。都市に規定されない。
- 大学が持っている越境性や独立性は,このあたりに端を発するもののようだ。
- 都市が発展すると,読み書きそろばんニーズも増す。(会社が大きくなると,直接売り上げは上げないけど必要,というバックオフィス業務が増える,という説明があった。なるほど!)
- 古代ギリシアで勃興した哲学・自然科学は,中世ヨーロッパには直接引き継がれず,アラビア語に翻訳され,イスラーム世界に蓄積されていた。そこから逆輸入を始める。
- universityは,ウニヴェルシタという「組合」を語源にする言葉。ボローニャ大学が最初。その前のローマは,教皇と皇帝が叙任権闘争で争っていた。自治都市も,自分たちの権利を論証する必要が出てきて,法学を学ぶ必要が出てきた。法学の学生が集って組合をつくり,universityになっていった。
- もともと学生と教師は今で言う家庭教師的な関係だったが,規模が拡大すると,教師は組合団体に雇われるようになった。
- パリ大学の形成過程は,ちょっと違う。学生らに対抗する,教師らの組合。これがカレッジ。教師らは,学位授与権を持つことで,生徒たちに対抗した。当時の権力からこの学位授与権を(組合として一致団結して)認めてもらった。
- 大学が学位を与えることができるということは,権威を自ら再生産できる。小中とレベルが違う。大学は博士をつくれる。権力からある程度距離をとって自治的に学問を深められたことで,この後の時代にかなり自由な発想を展開する。
- ボローニャ大学とパリ大学の学位取得者を中心として,ヨーロッパ全土に大学が広がる。
- アリストテレス的古代ギリシア的考え方が,キリスト教会の中にも少しずつ浸透。これがルネサンス。宗教改革・ルネサンス・フランス革命に影響を与えていく。
権威を自ら再生産できるとか,たしかに重要なポイントだよなあ。そしてここの自治的な空気が,今後の思想展開に影響しているとか,胸アツ!