さんだーさんだ!(ブログ版)

2015年度より中高英語教員になりました。2020年度開校の幼小中混在校で働いています。

探究探究中

探究についての勉強会を職場で開いている。
知識・スキル・態度という諸々をひっくるめて「コンピテンシー」という呼び方をするようだ。
こういった,能力にまつわる言葉って,とかくたくさんあるし,それぞれの言葉から連想する具体も人によってまちまちで,なかなか議論するのは難しい。

探究を大切にしている学校なので,探究スキルについてぼくらスタッフが共通言語を持っていくことは大切なことだと思う。
同時に,僕たちが見たい姿って,探究スキルを使いこなす子どもの姿なのか?とも。
もちろん,使えないより使えた方がいいようには思う。でもそれ以前の「火が点いている」とか「『自分の問い』を持っている」とかいうところを大事にしたいような気がする。
もちろん探究スキルに長けることで火がつく子もいるだろうし,火がついているならそれに沿ってスキルの精度を高めていくことも必要だろう。
今日紹介された「AASL学習者基準フレームワーク」の中では,「探究」は6つある「共有する基盤」の1つに過ぎず,他には「包摂」「協働」「キュレート」「探索」「関与」があった。探究のサイクルというと,どうも個人の中に閉じるようなイメージもあったけど,このフレームワークはそれを明確に退けているように見えた。学校教育の文脈で行う以上,つまりこれから社会に出ていく人たちを育てる以上,他者との協働や社会参画は大事にすべきところだろう。この辺りは,プロジェクトの設計でも大事にしたいところ。
他者との協働の中で「火がつく」ことはありそうだよね,とも。


同時に,同僚の「探究のサイクルに実態はあるのかな」という問いかけも気になる。
「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」的なやつね。
探究している人が行なっていることの近似値,みたいなふうに捕らえるのがいいのか?

その同僚は,「課題」→「情報収集」→「整理分析」→「まとめ」ときれいに行かなくても,「問いでジャンプする」のようなこともあるよね,とも言っていた。そうかもしれない。デザイン思考とか進化思考とか,その辺りのことはこの辺りに関係しているのか?

何ひとつ結論めいたことは出てこないのだけど,それもまた探究という感じでいい(のか?)。探究にまつわる自分の引き出しも増やしつつ,知見を貯めつつ,一番見たい躍動する探究者の姿を子どもの姿のそこここに見出して,同僚と共有して,四苦八苦七転八倒試行錯誤していこうね。