ニッポンの教育〜挑む 第二部
年の瀬に,観てきました。阿佐ヶ谷でロードショー。ユジク阿佐ヶ谷*1
1/12,13は菊池先生本人が終演後トークショーらしい!
以前プロフェッショナルで取り上げられていて菊池先生の実践は知っていたけれど,改めて「ほめ言葉のシャワー*2」や「価値語*3」の実践の効果を知る。
ほめ言葉のシャワーは保育園でも実践されていて,幼保→小→中とたしかに言葉が豊かになっていく様子もわかった。
…ただ同時になんかこの実践に対してモヤモヤを感じている自分もいて,整理がついていない感じ。
たとえばピンと挙手した小3の生徒に対して「手がきれいに伸びているね。素晴らしいね」という風に褒めているが,モヤモヤポイントは以下の2つかなー。
- 自分はそれが本当に素晴らしいとは(まだ?)思えない
- 本当に素晴らしいと思えないままで褒めるのは教育的かもしれないけど自然ではないし本意ではない気がする
ただしここに関しては,作中でも菊池先生は,「(手をピンと挙げるのは)全国の小4の条件らしいんだ」などと生徒に語っており,「私がそれを素晴らしいと信じている」というよりは,「まあ社会的にそういうもんだからとりあえず従っといてね」的なメッセージを発する場面もあって,この辺りは↑のモヤモヤの解消につながるのかなと。
そうそう,このモヤモヤに似たものを以前感じたことがあった。プロフェッショナルで菊池先生の実践を見終えた教員関係でない友だちに,「先生って大変だね(苦笑)」みたいに言われたことがあったんだ。自分はその(苦笑)を,「教育的不自然」に向けられたものと解釈しているけれど,まさに今回のモヤモヤと重なる。
しかし菊池先生の実践に感服する場面も非常に多かった。たとえば教室の中で椅子に座って前を向いていられない男子生徒に対して,緊急避難的に校庭で国語の授業を展開したり,その後(授業中漫画ばかり読んでいるその子が文字の読み書きに強みがあるとおそらく見とって)漢字探しバトルなどで彼も巻き込んで授業展開していく様などは,すげえ!と思うばかり。
終演後トークショーもついていて,菊池先生と何冊か著作を出している,京都造形芸術大学副学長の本間先生もいらしていて,この人も魅力的な人だったけど,彼は「ほめ言葉のシャワーは高校でも使えます」と言っていた。ううむ,ううむ。
様々な意味で考えさせられるドキュメンタリーでした。いい年の瀬を迎えつつある。自分の部屋を掃除し終えたら,実家に帰って大掃除だ。