さんだーさんだ!(ブログ版)

2015年度より中高英語教員になりました。2020年度開校の幼小中混在校で働いています。

教育×クラウドファンディング勉強会ー教育分野の強みとは?

先週,とある勉強会に参加してきた。教育×クラウドファンディング,というテーマ。
クラウドファンディングって最近よく聞くじゃないですか。
「インターネット(SNS)を活用して,プロジェクト資金を支援者から募る仕組み」ということらしい。

その詳しい仕組みや,どんなトレンドになっているかとかをまず見た上で,教育分野で活かすには?というテーマで雑談。

クラウドファンディング自体のやり方はこちらのページが詳しいので,概要はここで学べそう↓
CAMPFIRE ACADEMY | クラウドファンディングの教科書

金融型(金銭的リターン)/購入型(モノ・サービスのリターン)/寄付型(リターンなし)とあり,購入型が人気。
購入型でも,All-or-Nothingつまり目標額に届かなければ何も起こらないタイプと,All-Inつまり集まった分だけお金を使って事業を行うものがあり,これは後者が人気。
リターンの種類も様々で,エンタメ・プロダクト・社会貢献などなど。

面白かったのは,寄付者の1/3は起案者の知り合いで,残り1/3が知り合いの知り合い,最後の1/3がまったく知らない人,だそう。なるほどねー。

実際自分もクラウドファンディング - Makuake(マクアケ):サイバーエージェントグループなんかで新しげな日本酒買ったりしてたけど,裏側を知るとさらに面白い。


それで後半は教育分野では?的な話*1
この勉強会面白かったのは,「自分教育に全然興味ありません」って言う人がいて,その人のビジネス的な発想が非常に示唆的だった。
マーケット・インとプロダクト・アウト。社会が望むことにチューニングするか,自分がやりたいことをドカンと打ち出すか。教育分野の人って多分プロダクト志向が強くて,「こういう教育いいっすよね!」「うんうん!」的な,内輪での了解性が高い分,外の人≒マーケットが何を考えているのか置き去りにしがちな気がする。

最近の例で言うと,これなんか教育分野のロジックと外部の乖離の典型的な例だよね。

そういうところに,改めて「マーケット・インとプロダクト・アウト」みたいな「名付け」をすることで意識できることってあるよね。
最近自分の考え方が教育的枠組みにハマっているなーって思っていたんだけど,もしかすると枠組みを取っ払うのは新しい枠組みなのかも。
ちなみに,理想的にはチームの中にマーケット・イン志向の人とプロダクト・アウト志向の人がいて,両者がキリキリとせめぎ合って,両者ともに納得できるところに落とすのが一番いいんだそう。しっかりチームビルディングするのが大事だよなあ。


そういう教育に興味ない人が教育に投資するとしたらどういう時か?という質問に「友だちが関わっているときかな」との返答。「『新しい学校をつくりたい!』とかって,『そういう自分たちスゲー!』みたいな自己陶酔もあるでしょ。それは自分でやってください,って感じ。」…タハハ。
そこで重ねて質問したのが,子どもたち発信だったらどうか,ということ。それならちょっと応援したくなるかも。ウラで大人が糸を多少なり引いてるんだとしても。との返答。そっかそっか。

思うに,教育分野が他分野に優越してるのって,ひとえに子どもの存在なんじゃないか。最近部活の日曜練にも顔出して,OBの方々が来てくれている様子をみるけど,やっぱり生徒と直に触れ合えるってことが価値(というか,それを価値に感じてくれる人が参加してくれてる)って感じはするよね。
だから最近生徒と接する時は,「君たちこそが価値なんだよ」って気持ちを持っている。「若いってことはそれだけでいいことなんだ」とはまたちょっと違う気がするけど,まあおおかたそんな感じ。笑

同時に,子どもをどこまで社会・外部に「明け渡す」かってのが教員・学校の役目なんだろう。世の中には悪意を持って接してくる大人もいるんだろうし*2

たとえば現在うちの学校は校舎の建て替えを検討して寄付を募っているけれど,そこで学ぶ生徒の声がほとんど見えてこないことには正直疑問があるし,そこが見えてくればもっと寄付も集まるんじゃないかなーっていう気持ちもある。
その時に,毎年更新系の何かを用意するのもよさげ,ってのもこの会の学び。安価に毎年学校に関われるようになると,そこで実利を取るというよりは,「ファンを増やす」という点で非常に有効っぽい。



「子どもを外から守るのが学校の役目だ」←→「子どもを社会から守る必要はない,もっと明け渡せ」
どちらも正しい気がする。よいバランスは個人の中にはきっともはやなくて,その学校集団としての意思決定が問われているのだ。

15分日記,お疲れ様でした。
Online Timerここでタイマー書けてたんだけど,Time is up.の合図が学校的チャイムでちょっと笑う。

*1:15分でこのブログを書こうとしている。今7分30秒経過。いい感じ。

*2:って書いて思ったけど,そういう悪意に対して,僕,かなり脆弱じゃないか…??汗