Love Piece Club - どぶろっくと痴漢の関係 / 田房永子を読んだ。どぶろっくは面白いなあと思っていたので、がつんとやられた感じ。
思えば最近、以下の本*1で、似たような話を読んだ。
「英文法」を考える―「文法」と「コミュニケーション」の間 (ちくま学芸文庫)
- 作者: 池上嘉彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1995/09
- メディア: 文庫
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レイプの加害者が、インタビュー中で自分はむしろ被害者であると主張する。たとえば以下の文章のような感じ。
A lot of times a woman knows that she's looking really good and she'll use that and flaunt it, and it makes me feel like she's laughing at me and I feel degraded.
I also feel dehumanized, because when I'm being teased I just turn off, I cease to be human.
著者はp.231でこうした物言いについて、「こうしてレトリックを通じて、現実に『加害者』であった者が、正当防衛する『犠牲者』として演出される」と述べている。
レイプと痴漢では程度が違うとは思うものの、なんだか共通する部分があるのかなと。
そして、その語りを「レトリック」として切って捨てるのか、彼らにとっての真実としてみるのかで、その後の対応は違ってくるのかなと思った。
「目が合っただけで気が合うんじゃないかと思う」というレベルなら男子校出身者特有の残念さ(と言えるかは知らないけどw)で片付けられるかもしれないけど、「目を背けられただけで本当は後ろからブラのホックを外して欲しがっていると思う」まで来ると、そりゃあもう大変だし、実際そう考えてコトに及んでいる人がいる可能性があることを考えると、「妄想乙ww」と笑ってばかりもいられないでしょう。