今日は授業案の作成法っぽい。あまちゃんまでの一時間で書き終えたい所存。
くり返し同じ内容を学習したり、同じ題材を別の手法で学習したりするのが効果的。
筆者は、four strandsをコース通して同じくらいの量行うことを推奨しています。
(それに対する批判意見としては、Nation の “The Four Strands” の問題点 | ひとりごとがあります。勉強になりました…!!)
◯Deciding on the Activities
1週間の授業例が載っています。
Lesson 1: Speed reading(5min), Extensive reading(20min), Speaking & listening(25min)
Lesson 2: Speed reading(5min), Intensive reading(35min), 10 minute writing(10min)
Lesson 3: Speed reading(5min), Extensive reading(20min), Speaking & listening(25min)
Lesson 4: Dictation(15min), 4/3/2(10 min), Writing(25min)
Homework: Word cards(20min), Extensive reading(20min), issue logs(20min), reading-while-listening(30min), writing(30min)
(p.165)
10ミニッツライティングの所要時間が10分ってなってるってことは、活動自体の時間のみで活動間の時間(プリント配ったり指示出ししたり)に関しては考慮してない…??
授業の組み立てのコツとして挙げられていることを列挙すると…
- 最初は静かな活動で、生徒を落ち着かせる
- 1回の授業の中で、2回か3回、生徒のフォーカスを変える(別種の活動をする)
- なるべく同じフォーマットで授業を行う
- 教員からの指示出しはなるべく簡潔に分かりやすく
- 生徒に各活動の目的をきちんと理解させる
同じフォーマットで行うことで、活動間の時間をなるべく少なくするってことか。それにしても50分丸々活動時間で埋めるのは無理っぽいが。
上述の授業例でも、Speed readingなどの静かな活動から授業が始まり、そのフォーマットはあまり変わらず、合計して大体同じくらいの量のfour strandsが含まれている、と。
◯Spending Time on an Activity
"A common mistake in teaching is to confuse the communication of an item with the learning of the item."とのこと。ただコミュニケーション活動させてもダメだよ、ってことか。そのために教員は、少しずつ活動を変え、生徒の興味を保ちつつ、彼らが活動に集中できるようにしなくちゃ、ってことらしい。
以下、活動の例を挙げる。レベルやら話し言葉―書き言葉やら、guided tasksかshared tasksかやら、色々バリエーションつける手立てはあるよ、とのこと。
(1)Identifying sounds
- 黒板に fa と pa を書く。faが発音された時だけ手を挙げるという活動を、最低10回はくり返す。
- 素早く手を挙げるよう指示
- 個別の生徒を当てて挙手させる
- クラスを半分に分けて競争させる
- 教員の口元を隠したり、机を叩いたり、後ろの席の生徒に口笛を吹かせたりして、ノイズを混ぜる
- 1人生徒を前に出して、教員役をやらせる
- 紙に答えを書かせて、テストを行う。faとpaのどちらかをマークしながら、自分でも発音させる
(2)Repeating a sentence from a substitution table
- クラスに文章を復唱させる
- substitution tableから順番に("in a predictable way")文章を作って復唱させる
- 生徒を順番に指名する
- substitution tableからランダムに文章を作って復唱させる
- 生徒をランダムに指名する
- substitution tableの中の2つの場所を取り替える
- 速く読む
- substitution tableの一部を消す
- 生徒に番号を振り、指名された生徒が次の番号を指名するようにして当てていく
- substitution tableを参考に、自分で文章を作らせる
(3)Practicing a dialogue
- 教員が読むダイアログを聞く
- Read and look up(教科書見ながら音読はしちゃダメ、ってやつ)を使って生徒に音読させる
- 黒板に書いた文章をもとに音読させる。教員は、だんだんその文章を消していく
- 教員と生徒誰か1人がactorsとなって、クラスの前で実演
- ペアでactingをさせる
- ペア同士で見せ合う
- クラスの前で実演させる
- cloze形式のテスト
(4)Giving a prepared talk
- 1対1で生徒同士が短いスピーチ("talk")を行う
- 短いスピーチを小グループに対して行う
- スピーチにかけられる時間を減らす
- メモを見ないでスピーチをする
- 聞き手にタスクを課す(メモを取る・穴埋めをする・言語項目を探す、など)
- 話し手に質問することを許可する
- 微妙に内容を変える
(5)Intensive reading of a text
- 読んだ後、理解度確認の問題に答える
- ペアに音読する
- 読んだ後、文法事項に関する問題(この代名詞は何?とか)に答える
- 読んでメモを取る
- 読んで推測が必要な質問に答える
- 読んで編集する(記事のタイトルをつける・図式化する、など)
- 読んでテストを受ける
(6)Problem-solving speaking and listening
- ピラミッド・プロシージャを用いて、個人・ペア・グループで活動する
- 解決すべき問題に、何か一つ条件を付け加える
- 問題に変化をつけ、時間を減らす
- その問題に関してアドバイスする人の役をロールプレイする
- クラス全体に対して発表する
(7)Dictation
- 昔ながらのよくあるディクテーションをする
- 時間を取ってくり返し読みながら、長いフレーズを書き取らせる
- 1人のに音読させて、他の生徒に書き取らせる
- 黒板にヒントを書いた上で、非常に長いフレーズを書き取らせる
- 少しだけ内容を変えて書き取らせる
- 間を置かずに文章を読んで、生徒はそれを覚えて後から復元する
- ピラミッド・プロシージャでチェックする
ここで重要なのは、上記全ての活動を必ず行うことではなく、くり返し生徒に学習させることで言語項目などの学習を促す、ということだ。あくまで引き出しは手段に過ぎないってことっすね。