さんだーさんだ!(ブログ版)

旧「◯◯な英語教員に、おれはなる!!!!」 - 大学院を終え、2015年度より中高英語教員になりました。

お笑い×教育

先日謎の飲み会があった。お笑い×教育がテーマ。
とあるプロのお笑い芸人の方が,教育に興味があり,今度学校で授業もするそうなので,そのブレストがてら,教育畑の人たちと話す,的な場。
先輩の先生にもお声掛けして,5人くらいで3時間。あっという間だった。

その芸人さんからすると,授業のネタ的なものが得られれば,くらいの気持ちだったのだとは思うけど,
話が色々なところに行くうちに,イベントを打とうという話にまで発展。
同席していた元TFJの方のスピード感,ヤバい。
同い年の人だったけど,今は色々なところでファシリテーションしたり研修したりキャリア教育したり,ということらしい。すげえ*1

ネタづくりの話なんかは,非常に興奮しながら聞いていた。
学歴を推すスタイルの漫才をしているコンビ*2で,
高学歴な相方にインタビューしながらネタをつくっていくらしい。面白いところを掘り起こす,的な。いいですね〜*3

その高学歴な相方が,特撮映画ファンの俳優さんのインタビューをするために,その映画についてにわかに勉強して臨んだら,その俳優さんに「君は本物だ」と認められて握手した話。
方やその俳優さんは筋金入りのファン,方や相方はにわか,その2人の固い握手,という構図が面白くて,これをネタにできないかなーという話,超面白かった。
その人の面白いところをネタにするだけじゃなく,ある場面の関係性をネタにするって,とっても高度な気がする。

ネタの話から,芸人の成長段階の話に。芸人は笑いという客観的なフィードバックが即座にあるからわりとやりやすいのかなと思った。
教員の場合は,一回の授業で何かが爆発的に変わることはあまり望めないしね。だからこそ「反省的実践家」という言葉があるんだろう。
もちろんこのメタ認知は芸人さんにも非常に要求されていて,MC中の頭のつかい方はとても参考になった。

その中で,芸人とか教員とかあとアスリートとか,一般的に社会から隔絶されているとされそうな人たちの持つ汎用スキルって,いわゆる社会人になっても役立つんじゃないの,というのは,なんだかとても勇気づけられる話だったな。


その芸人さんが言ってたんだけど,テクニカルに上達すると,逆に面白くなくなるということ。
3段オチとか,テンプレとされる流れはあるけど,それを押さえるだけでは見切られる,と。*4
それはネタ自体への慣れにも言えることで,「新ネタが一番おもしろい」ということを言っていた。

教育に関してもワークショップに関しても,ギチギチに詰めすぎると遊びがなくてつまらない,という話が出ていた。

それはそうだなと思う。けど,その一方で。
新ネタが一番おもしろいとか,遊びが大事だという話の,その対極にあるものも多いよね。
たとえば芸人さんで言えば,以下の動画。

【水曜日のダウンタウン】やり込んだネタならボケとツッコミ別撮りでも成立する説

たとえば教育で言えば,東進とかスタディサプリに代表されるような,動画授業。
スタディサプリ - YouTube
これらはどちらも,目の前の人に向かってされたネタ/授業ではない。
しかし人をひきつける力がとても強いのは周知の通りだと思う。

そして,これもさらによく言われることだけど,ただただ教師から生徒へ知識を伝達する授業であれば,こうした日本中/世界中の優秀な教員の授業と勝負しなくてはいけない。
ここは芸人と教員の大きな違いな気がした。

つまり,教員は多分,日本中/世界中の優秀な教員と本当に勝負する気があるかというと,そうではないと思う。多分。もちろん一定数いるとは思うけど,そういう人はむしろ予備校に多いのか?というイメージ。
とすると,教員の仕事としては,生徒を教室内に囲って自分の権力性を維持するか,生徒を教室の外に開いて,自分の役割を知識伝達から変容させていくか。

だけど,芸人は多分,日本中/世界中の優秀な芸人と本当に勝負する気があるんだと思う。
この日話した芸人さんも,オンリーワンになるために努力しているわけだし*5


芸人養成所でさんざん叩かれて,それでも芸人でい続けている理由は?と聞いたら,
まずは自分は面白いはずだという最低限の(でも力強い)自己肯定感,そしてそれでもまだ足りないものがあるという謙虚さ、周りの先輩芸人などからの支援*6。キャリア教育でも大事なとこだよな,としみじみ考えさせられた。



数日たってふり返って。自分はかけがえのない人であるのは間違いない*7。なのだけど,そのかけがえのなさが職業上どう表れるのか。表れるべきなのか。まだ良くわからない。

ただひとつ思ったのは,自分は職業上でも,もう少し,オンリーワン目指して身を削って努力していかなくちゃいけないのかもしれない。
いやはや,面白い飲み会だった。

*1:その人のその瞬間のフットワークの軽さと,その人のキャリアの「複数のわらじ性」みたいなのがやっぱり関係ありそうだなと思うなど。

*2:っていうと大体誰か分かっちゃう気もするけど…w

*3:ただショックだったのは,詳しくは割愛するけど,「うちの相方こんな変なやつなんですよ」っていうエピソードに俺の方が共感してしまって,高学歴の人単純にヤバイ人説が流れたこと。。笑

*4:本日公開されたドキュメンタル シーズン4https://www.amazon.co.jp/dp/B077S8HD4Xでも,ある芸人さんが笑って,その後「だって◯◯すると思ったらせえへんのやもん」的なことを言っていたな。

*5:と同時に,先輩芸人からは「一般人が真似できるものじゃないと流行らない」と言われたらしい。難しいなあ。。笑

*6:初めてのテレビ出演ですべり倒した後,楽屋に呼ばれて先輩芸人に励まされたという話,よかった。「自分たちも舞台やら他の場所でいっぱい球投げて,その中でよりすぐりの球をこういう全国ネットで投げている。それでも打たれることはある。お前らはまだ球数投げてないんだから,打たれて当然や」うーん,よい。

*7:それはこれを読んでいるあなたがかけがえのない存在であるのとまったく同じ意味において!