さんだーさんだ!(ブログ版)

2015年度より中高英語教員になりました。2020年度開校の幼小中混在校で働いています。

高大連携・アクティブラーニング・基礎基本

使い古されたネタで,きっと語り尽くされつつ在るネタだとは思うけど,それでもやっぱり大事だし,むつかしい。

昨日は,1日に3つもワクワクすることがあった*1


ワクワクの2つめは,高大連携というテーマでシンポジウムに参加してきたこと。
うちの高校が去年のイベントで提携させていただいた大学は,今年,別の高校と組んでプロジェクトを回したそうで。
その成果発表会があるというから観覧を申し込んだら,教授の方に,じゃあぜひ去年の様子を話してください,と。これが噂の無茶ぶりか…!!笑
とはいえ,昨年度ほぼ同じテーマでプレゼンしていたから,資料はあるし,時間をちょっと調整するだけで楽ちんでした。笑

今年のその高校の生徒たちの取り組みもとても面白くて,非常によかった。特に,仮説を立てて問いに対峙して,その仮説が棄却されて,さあどうしよう,という辺り。お仕着せの感じでなく,本物感があってよい。

そしてそのシンポジウムのふり返りにて。高大連携を,高校生・高校の先生・高校生メンターの大学院生・大学教授の立場から議論。引き続きとても面白い。

高校生として得られたのは,問いを立てては試し,立てては試し,という大学での学びに触れて,自分の強み弱みを知って,大学院生と自分を比べて足りないことを知る,というあたりか。
そこから「だから学校の普段の勉強もがんばります」にいければ万々歳なんだろうけれど,残念ながらそういう感想は聞かれなかった。笑
大学側からすると,いかにして自分で自分をモチベートできる人材を育てられるかがいろんな意味で重要になってきていて,高校生を相手にすることで,そのヒントが得られるかも,ということみたい。大学の人,学ぶよね〜*2

そしてその高校の先生もまとめとして「こうした探求的な学習で成長していく生徒をみると,授業中にやってみたい気持ちもするものの,学習指導要領であるとか大学受験であるとかを考えると,やはり先に進まなければいけないという部分もある。」とおっしゃっていた。それは本当にそうなんだよな。
でも生徒の中には,「大学院生のようにソフトを使いこなせない」とか「英語でのインタビューを友だちに任せてしまった。自分も英語力を伸ばしていって,次は自分もしっかりインタビューできるようになりたい」とか,普段の学習に活かせる芽のようなものは出てきているような気がしつつ,普段の学校での学習が,それを引き受けられるものになっているのか。…もちろん,ここは大いなる反語なわけだけど。


「ああいう応用的なことをやる前に、しっかりと基礎力を」とか「高校の間は基礎力が最も必要で、応用はその後でよい」とかいう意見には違和感がある。
今回のような「応用的な」プログラムに参加する前段階として必要な基礎力は何で、参加した後に学校に「戻って」学ぶべきはなんなのか。分かりそうで,ううむ,まだまだ分かっていないなあ。

最後に教授が会全体のまとめとしておっしゃっていた「筋トレ」という話が印象的だった。
つまり,高校での勉強は,もちろん筋トレとしてはいいけど,それを使って何がしたいの,というところがあまりに希薄なのではないか,と。英語なら,4択穴埋めには強くなっても,楽しくディスカッションする力はまた別物だろう,と。
そして自分の脳裏に浮かんだのは,『刃牙』シリーズ*3でおなじみの鎬紅葉。
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ね。筋トレだけを自己目的として,や,もちろんそれ自体が目的としてボディビルがしたいならいいのだけど,倒したい敵を倒す/越えたい壁を越えるための筋肉じゃないのか,と。
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↑で言われるような「窓ガラス一枚磨いただけで息切れをおこしちまう」筋肉じゃあね,と。

thunder0512.hatenablog.com
昔上の記事で書いたような,必要性を感じたタイミングと,そこに向けた練習とが絡み合うようなカリキュラム*4,どこまでできるんだろう。

いつも以上に結論がない,と思ったけど,最近こんな話ばっかだな。

♪うやむや むやむやむや もやもやとめて*5

*1:こういう日は寝つかれなくて,ついブログを書いたりしてしまう。それで翌朝困ったりするんです。

*2:言うよね〜のテンションで。古いのか,これ。笑

*3:武蔵編はどうなっていくんだろう。。笑

*4:他にもっといい言葉もありそうな気がするけど。。

*5:一青窈「うやむや」 この「歌詞に語らせる」の,いいな。笑