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さんだーさんだ!(ブログ版)

旧「◯◯な英語教員に、おれはなる!!!!」 - 大学院を終え、2015年度より中高英語教員になりました。

”What Should Every EFL Teacher Know?” (Paul Nation) Chap.10: Teaching English for Special Purposes

英語教育 読書

今回は主に高等教育で専門科目に関連して教えられる英語についてのお話。English for Special/Specific Purposes、略してESP。より広い言葉として、English for Academic Purposes (EAP)がある。
ESPはカリキュラムデザインに係る問題であるが、これに関しては14章で詳述する。needs analysisで生徒のニーズを把握することが必要、とのこと。


◯Do Learners Really Need English for Special Purposes?
 第一言語では得られない知識を英語で得るために専門英語の科目を設けるものの、実際の専門科目の授業では、読み物には第一言語での訳がついていたり、タスクや評価も第一言語で行われることが多いことを考えると、専門英語の目的と専門科目の要請が本当に合っているのか疑問。「日本語で学問できるのだから〜」的な話か。


◯Is There Enough Time to Achieve Goals?
 生徒の英語力はまちまち。3,000語(+固有名詞や複合名詞)程度しかないと95%のカバー率となり、さっさか読むにはちょっと厳しい。6,000-9,000語あればカバー率は98%となりわりと良い感じ。とはいえ、そこまで時間をかけて課題をやることが厳しい現実があるので、例えば英語力の条件を設けるとか、英語力別に授業を組むとか、目標を少し落とす(英和辞書を引きながら専門の文章を読めるように、とか、特定のテキストを読めるように、とか)ことが必要だろう。


◯Can the English Teachers Deal with Subject-Area Knowledge?
 専門英語に関して、英語科教員が専門科目の知識をつけて教えるのと、専門科目の教員が英語教育の知識をつけて教えるのの、どちらがいいか。前者の場合、生徒のほうが当該分野の知識がある、という状況を引き受けるだけの勇気と自信が必要。往々にして専門科目とは関係のない「専門英語」の授業が開講されるが、そうするくらいなら、英語科教員が簡単に身に付けられるレベルの知識を基にして専門英語の科目を行なったほうがよい。


◯Do Subject Matter Teachers and English Teachers Agree on What Needs to Be Focused On?
 しばしば語彙や文法といった面ばかりを教えがちだが、それよりは、当該専門分野においてどういった英語を用いるのが適切とされているかについて教えたほうが効果的。どういった英語が適切かについて、英語科教員は学んでおかなくてはならない。


◯What Needs to Be the Language Focus in English for Special Purposes Classes?
 "technical vocabulary"に関して、2つの見方がある。「専門分野以外の人にはちんぷんかんぷんな語」という狭義の意味と、「専門分野において使われる言葉」という広義の意味である。本章では後者。後者は日常的に使われる言葉でもありうるし、日常的に使われる意味とそんなに変わらず用いられるものも多い(price, demand, costなど)。
 ESPを教える際には、content-based approachが有効。テキストの2~3割はtechnical vocabularyという。そんなに多いのか…。笑 分野によって、technical vocabularyが日常語の一部である分野(例:応用言語学。word, speech, acquisitionなど)と、そうではない分野(例:macrophages, pathophysiology, methotrexateなど。いわゆる生物学系か)がある。「専門用語一覧」とか作りたくもなるが、用語だけを丸暗記するのは微妙で、あくまで内容と一緒に学んだ方が効果的。


◯Should ESP Courses Also Include a General Proficiency Focus?
 もちろん一義的には専門の内容に特化すべきだが、専門家として働く時には、他の研究者と交流することも多いから、small talkやらsocialisingやらも含まれるから、可能であれば一般的な会話力を上達させるような練習も盛り込みたい。


◯What Should Be in an ESP Course?

Focuses and questions Tools
Lacks (What do the learners know?)
How much vocabulary do the learners know? Vocabulary Size Test
How much subject matter knowledge do the learners have? Talk to the subject matter teachers.
Are they familiar with the technical vocabulary of their field in English? Check a few learners with some technical vocabulary.
How well can the learners write? Get learners to write about their subject.
Necessities (What do they need to know?)
How much of the L1 technical vocabulary consists of loanwords borrowed from English? Look at an L1 specialist text.
What uses of English are learners expected to make in their specialist field? Talk to the subject matter teachers.
How important is each of the skills of listening, speaking, reading, and writing?
Wants (What do they want to know?) Ask the learners what they think they need to learn.


また、読み物に含まれている語彙が適正かどうかに関しては、AntWordProfilerというソフト(http://www.antlab.sci.waseda.ac.jp/の中の「Software」下部からダウンロード)で簡単にチェックできる、とのこと。


"As with all EFL programs, there is never enough time to achieve what needs to be achieved.(p.134)"という文章が印象的。優先順位つけていく必要があるけど、そのつけ方ってそう簡単でもないよね。


English for Special Purposes - ESL Web Directory - UsingEnglish.comにESPに関する有用な情報あり。

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